「共感覚的メタファー」の一方向性仮説と五感の具体性について
"Synesthetic metaphor of" the hypothesis of unidirectional For specifics of the senses
- 일본어문학회
- 일본어문학
- 日本語文學 第48輯
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2010.0287 - 106 (20 pages)
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本研究は、比喩表現の効果という立場から共感覚的メタファーの方向性 に関する多様な仮説を検証、整理し、再考察を試みたものである。特に、 これまでの共感覚的メタファー研究に、五感の境界の曖昧さ、形態上の活 用の問題などがあることを指摘し、その修正案として共感覚と原感覚の貸 し借りにおける制限から五感の具体性を計り、方向性との関わりについて 考察を行った。他の感覚の共感覚に成り得ることは、原感覚より人間が理 解しやすく、より具体的であると考えられる。 共感覚先行研究 本研究の分析結果 触覚すべての感覚の共感覚となり得るすべての感覚の共感覚となり得る 味覚触覚(×)、他の感覚(○) すべての感覚の共感覚となり得る 嗅覚視覚(○)聴覚(○)触覚(×)味覚(×) 触覚(×)、他の感覚(○) 視覚聴覚(○)、他の感覚(×) 嗅覚(×)、他の感覚(○) 聴覚他の感覚の共感覚となり得ない。味覚(×)、他の感覚(○) 以上の結果から分かるように、触覚と味覚がすべての感覚の共感覚にな り得、我々人間が最も理解しやすい感覚であり、具体的な感覚であること が明らかになった。嗅覚と視覚、そして聴覚がそれぞれ一つの感覚に制限 があり、触覚と味覚より具体性が低い。聴覚を共感覚とする表現は検索さ れたものの、その使用が一般的とは言えない。 五感の具体性は<触覚․味覚→嗅覚․視覚→聴覚>順であり、共感覚と しての制限が少ないほど具体性が強いことになる。この五感の具体性に よって、共感覚的メタファー方向性、または組み合わせのルールが決まる ことを明らかにした。
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