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학술저널

大正期における野上弥生子文学への考察

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野上弥生子が大正期を通して追求してきた文学主題の一つに、男女の間の愛情問題とそれに対する倫理意識に関するものがある。女性の人生において最も賢明さが要請される結婚問題、結婚後も続く精神的な動揺という愛情の根本的な問題に焦点を当てた一連の作品が存在しており、「茶料理」(`中央公論 大正十四年九月一日)という短篇がまさにその問題意識から出発した作品である。「茶料理」以前から「ある女の手紙」(`新日本 大正三年九月)、 「K男爵夫人の遺書」(`中央公論 大正四年四月)、「或る男の旅」(`中央公論 大正十年九月)などの作品においてそのような追求の試みがみられ、いずれの作品も基本的に過去の愛情と恋愛が物語り展開の前提となり、現在においてその過去の感情をどのように処理すべきかが主人公の葛藤を触発させる原因となる。弥生子は、男女の間に存在する愛という感情を、欲求に対する抑制という倫理的な観点から、いかにより高い感情へ昇華できるかを、いわゆる「愛情小説」において追求してきたのである。大正初期、結婚後も続く夫以外の男性への 「精神的な姦淫」とそれに対する断罪という作品主題(「ある女の手紙」「K男爵夫人の遺書」)から始まり、家庭を持つ男女の接近の中で起きるエゴイズムと抑制の相克という人間心理の解剖を試みた後(「或る男の旅」)、理想的な形の再会と青春との決別、さらに過去の情熱から友情への昇華にいたらせる「茶料理」までの過程が、作品を重なるごとに、彼女の意図した主題が深化され明確化していく。その意味で「茶料理」は大正期に提出された弥生子の問題意識に対して一つの出口を示した作品として位置づけられると思われる。本稿で取り上げる作品は発表当時注目を浴びた作品でもなく、世間にあまり知られていないため、弥生子文学のなかで「家庭物シリーズ」のなかでとらえられてきた。しかし、大正期の弥生子において個人的にも社会的にも重い文学主題であった愛情と倫理の問題は、社会問題へ眼を向き本格的な長篇小説を描き出した昭和期の文学活動への端緒を提供しており、その意味で大正期のこれらの作品に対する正しい評価と位置づけが必要である。本稿では「茶料理」以下の作品群を「愛情小説」と規定し、弥生子流の「愛情小説」の性格とその本質を明らかにしたい。

Ⅰ. はじめに

Ⅱ. 本 論

Ⅲ. 終わりに

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