学部課程の翻訳教育 のあり方に関する一考察
Discussion about the State Undergraduate Education in Translation - Japanese Language Education Around the Site-
- 일본어문학회
- 일본어문학
- 日本語文學 第51輯
-
2010.111 - 20 (20 pages)
- 16

現在、韓国の多くの大学では異言語․文化の伝達を主題にいわゆる通․ 翻訳の教育が行われているが、異言語․異文化に関する教育が翻訳教育の 方法で可能だという大前提で学部課程の学習者を対象にそれらの教育を 行っている。 学部の日本語の学習者に限って言えば、文法的な言語能力はある程度まで備えられたとしても、文学作品などの翻訳において作者が言わんとする 事の言語的意味までの把握には多少の無理があると思われる。それは文学 作品の背景となる文化的な理解が伴わなければならないからである。そして、社会的言語能力にも語学辞書で言語的意味を調べながら作品の内容把握に汲々して終わる可能性が高いのではなかろうか。また、大概の学習者は文法的言語能力を高めようとする傾向が強く、年齢的にも経験が 浅いので多様性に富んだ談話的言語能力を無理に求めようとしたらかえって語学への学業興味を失わせる可能性も生じうる。本稿では、このような能力を備えている学部課程の教育で果たして翻訳 教育は可能かどうかという大疑問を前提に諸文献の考察を行い、今後の日本語教育の現場で応用できる学習法を探りだしたいと思う。
1. はじめに
2.翻訳行為に必要な能力
3.学部課程の翻訳教育
4.結論
(0)
(0)