言語表現レベルおよび談話レベルにおける日韓の慰めのストラテジー
The Strategies of Consolation on the Perspective of Expression-Level and Discourse-Level of Japanese and Korean
- 일본어문학회
- 일본어문학
- 日本語文學 第52輯
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2011.0223 - 46 (24 pages)
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本研究の目的は日本人、韓国人、学習者の使用した慰めのストラテジーの言語的特徴および談話的特徴を明らかにすることである。研究方法としては慰めの場面で相手をどう慰めるのかを自由に書かせる談話完成テストを用いた。書いてもらった返答を元(2010)の慰めのストラテジーで区切り、各ストラテジーを言語表現レベルおよび談話レベルの観点から分析した。先行研究では、性別、人間関係、日本語能力、母語などの影響によるストラテジーの使用頻度の分析が主に行われ、ストラテジーの具体的な分析はまだ実施されていないのが現状である。そこで、本研究では、各ストラテジーの言語形式的な特徴、内容的な特徴といった言語表現レベルの分析を行った。また、慰めにおける各ストラテジーの単独使用率、他のストラテジーとの併用といった談話レベルの分析も行った。さらに、各ストラテジーの単独使用率をもとに、日韓の慰めにおける各ストラテジーの重要度を調べた。日本人、韓国人、学習者は慰めるとき、相手の苦痛に共感することを最も重視しているのに対し、相手を呼掛ることは最も重視していないことが分かった。また、日本人と学習者は助言したり、元気づけたりすることを重視し、韓国人は元気づけたり、質問したりすることを重視することを明らかにした。色々な場面での慰めのストラテジーを分析し、より多くの被験者のデータを分析することがこれから補わなければならない課題である。
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. 研究方法
Ⅲ. 言語表現レベルおよび談話レベルにおける慰めのストラテジーの分析
Ⅳ. 慰めにおけるストラテジーの重要度
Ⅴ. まとめ
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