학술저널
金鶴泳「まなざしの壁」における「F荘」の意味
The Meaning of “F Inn” in “Manazasi no kabe” by Hakgyong Kim
- 일본어문학회
- 일본어문학
- 日本語文學 第53輯
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2011.05243 - 260 (18 pages)
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金鶴泳の「まなざしの壁」の作中に現れる「F荘」を中心に考察した。主人公李壽永は、今まで意識しているとは感じていなかった、日本人が朝鮮人を見る時の侮蔑、偏見の「まなざし」をある人物の批判により意識する。そして壽永は、「まなざし」を意識するうちに意識を展開させるのである。「F荘」を考察し、「F荘」の変化に日本の高度成長を重ね合わせ、その「F荘」を日本の縮図とし、そこで從事する者を日本社會の日本人として捉えた。壽永は、そこで從事する人々が朝鮮人に見える。侮蔑の「まなざし」で彼らを見ることによって、人間の持つ「まなざし」の普遍性に氣づかされる。日本の社會の縮図である「F荘」に滯在したことにより、「F荘」が壽泳にとっての通過儀禮の場となり「まなざし」を逃避、默殺していた姿勢から「まなざしを自覺する」ことが可能となった。作品における「F荘」は、日本の縮図と捉えることができるとともに通過儀礼の場として捉えることができる。
1. はじめに
2. 金嬉老事件とF鉱泉
3. 「F荘」の意味
4. 通過儀礼の場としての「F荘」
5. おわりに
テキスト
參考文獻
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