학술저널
島崎藤村は森鴎外、夏目漱石とともに日本近代文学の代表的人物として呼ばれている作家であり、また文明批評家としても高い評価を受けている。藤村は自分の多数の作品の中で鋭い文明批評をしている。剣持武彦の評価を引用すると、島崎藤村の文明批評は一市井の人としてのさりげない感想のかたちをとっているし、深刻めいた評論ではない。また自分の批評を「寝言」、「感想」と表現する謙遜まで見える。しかし、その「感想」は日本の十八世紀、十九世紀の文明史と、西欧のそれとの対比の観点にたち、比較文明史としてのスケールを持っている。そのスケールの大ききの故に、日本のあり方、日本の進路への予言的な暗示に富むものであった。本稿では、島崎藤村がアジアㆍ南米ㆍ北米を旅行しながら書いた紀行文である『巡礼』に現れている文明批評を辿って見ることによって、文明批評家としての島崎藤村を考察して見ることにする。
〈要旨〉
Ⅰ. 序論
Ⅱ. 本論
Ⅲ. 結論
【参考文献】
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