학술저널
『開化の良人』論
A Study on “Kaikanoryoujin” by Akutagawa Ryunosuke
- 일본어문학회
- 일본어문학
- 日本語文學 第57輯
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2012.05171 - 186 (16 pages)
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開化の良人は作者芥川のいわゆる開化期物に属する作品で、混沌とした明治開化期に生きる開化の紳士·三浦直樹と藤井勝美との結婚にまつわる悲劇について書かれたものである。芥川は西洋文物の殺到する混沌とした明治開化期を背景に、純粋な理想を持って生きていた開化の紳士·三浦直樹の愛が、一方に偏った片輪な開化の副作用の産物である樽山夫人、藤井勝美とその従弟たちによって崩れてしまうという、開化期の齎らした皮肉で暗い断面を描いて見せている。<開化の紳士をもって任じていた>三浦直樹が、信じていた純粋な愛はあくまでも幻に過ぎなかったのである。作品の末尾に三浦は<僕はまた近頃になって、すっかり開化なるものがいやになってしまった。>と云っている。これは作品冒頭の銅版画に示されているような<和洋折衷>が真の開化の模様だという芥川の開化への思想がこめられたメッセージなのである。
1. はじめに
2. 銅版画と浮世絵のこと
3. 開化人·三浦直樹のこと
4. 三浦の結婚のこと
5. <愛のある結婚>のこと
6. 三浦の苦悩について
7. おわりに
参考文献
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