国会会議録における敬語使用の変化
- 일본어문학회
- 일본어문학
- 日本語文學 第62輯
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2013.0891 - 108 (17 pages)
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本稿では、国会会議録のデータを用いて、改まった場面における現代日本語の敬語の変化の様相を明らかにする。具体的には、1961年と2011年の国会会議録に出現した「来る」の尊敬語の形と頻度や<来る>の動詞に「くださる(いただく)」の補助動詞が接続した表現を分析し、それを通じて50年間における尊敬語の形における変化について考察する。 本稿の分析によると、1961年と2011年の国会会議録において、「来る」の尊敬語の形としてもっとも多く使われたのは、それぞれ「見える系」「来られる系」である。1961年の国会会議録においては、「見える系」が「来る」の尊敬語の半数を占めていたが、2011年には15.8%に大きく減っている。また、「見える系」の使用が全体的には減っているなかで、「お見えになる」の形が相対的に多く使用されている。「来られる形」の使用率は1961年に13.3%に過ぎなかったが、2011年においてはもっとも多く使われている。1961年において、「おいでる系」の使用率は29.1%を占め、比較的に高かったが、2011年には18.8%となっている。2011年において「いらっしゃる系」と「いらす系」の使用率は1961年に比べ若干増えているが、1割を満たしておらず、それほど使われていない。 また、1961年と2011年のいずれの年においても相手または第三者が来たことによる恩恵を表現する際には、ほとんどいただく形のなかで「お~いただく」の形がもっとも多い。「いただく形」を使う際に用いられる「来る」の動詞は「越す系」と「おいでる系」に片寄っており、頻繁に用いられる動詞は時代によってやや異なる。
일본어요약
1. はじめに
2. 調査対象と調査方法
3. 分析結果
4. 結びに
参考文献
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