강요된 이분법으로부터의 탈주

大体、イㆍヤンジ文学は、アイデンティティ探し、ディスポラとしての観点等々、マクロ的な視点からの研究が主である。本稿では、境界の人間としての生き方を堅持していた彼女のノマド精神、そして'自分探し'の前段階である'個人ー生成'に焦点を当てて論じてみた。そのために、イㆍヤンジの代表作である「ナビタリョン」と芥川受賞作の「ユヒ」を中心に考察を行った。まず、「ユヒ」と「ナビタリョウン」は、そのストーリーからしてまるで一つの小説かのように繋がっていることで比較に値すると思った。さて、「ナビタリョウン」のエジャと「ユヒ」のユヒは、日本から韓国に留学してきた、ノマドである。当然だが、最初のノマドは彼女たちの両親である。特に、父親はノマドとして生涯、もっぱら生き残ることに専念したいため、日本人に同化を選択し、これを子供たちにも強要するのである。こうした父の考え方に疑問を抱き、自ら韓国行きを選択し、検証に入る。彼女たちははじめ、祖国の韓国に合わせ、同化を試みる。が、そこには、文化という障害物が立ちはだかっていることに気付く。そして、近代の遺物、'二分化'の矛盾を言及した後、同化を拒否し、'３'としての新しい生き方を創出するに至るのである。