학술저널
本稿は、武者小路実篤の初期作品である「桃色の室」に着目し、若い男のいう「特権」に焦点を当てることで、これまで大逆事件と結びつけられてきた作品テーマに疑問を投げかけるものである。当時、武者小路は明確なテーマを持ち執筆したわけではなく、後年、本人も三好行雄との対談で述べているように、漠然とした意識の中で作品を書き上げている。作中に表れた若い男の揺れがそれを物語っている。そこで、灰色の女と青年達の言動を考察し、桃色と灰色の内奥に隠された意味を分析したところ、作中に見られる「特権」が意味するものを知ることができた。それは、若い男が目指していた理想と関係しており、灰色の女が無くしたものである。そこに灰色の桃色への批判の理由が存在した。このことから、武者小路は「桃色の室」において、灰色の人々に疑問を投げかけたと同時に、作品には、彼の灰色に対する平和的救済を目指した精神の自由や独立という人格主義的思想が反映されていたことが明らかになった。
일본어요약
1. はじめに
2. 同時代評と先行研究及び時代背景
3. 「特権」の意味
4. 精神の自由と独立
5. 有島の「同情の範囲」と武者小路の「共感」 -平等と不平等-
6. おわりに
参考文献
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