本論文は、指示連体詞「そんな」の後接名詞の特徴について考察を行ったものである。 『現代日本語書き言葉均衡コーパス』から語を収集し『分類語意表』をもと に分類した。その結果、用例数では「抽象的関係」の語が全体の66.0%、語数では「人間活動」を表す語が全体の44.8%と突出している。この2部門の語数と用例数を合計すると、語数は68.6%、用例数では実に87.9%とほぼ9割を占めるという結果となり、この2部門に属する語が「そんな」に後接する名詞の中で最も中心的な位置を占めるということが窺えた。「人間活動の主体」を表す語は語数で全体の16.2%、用例数で全体の7.8%を占め、ある程度の結び付きやすさが見られたが、「生産物および用具」と「自然物および自然現象」の語は語数、用例数ともに少数で、「そんな」に後接しやすいとは言えないことがわかった。また、「そんな」の「一般化された概念としてのまとめあげ」機能の帰結として上位語の使用頻度が高いという特徴が観察された。さらに、用例数が10以上の198語(全体の6.9%)で全用例数の84.5%(25,490例)を占めるなど、使用頻度の高い語への使用の集中が見られることがわかった。
일어요약
1. はじめに
2. 先行研究
3 .研究の手順の方法
4. 調査の結果と考察
5 おわりに
参考文献
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