本稿は李箱の二重言語感覚と建築学的想像力に注目し, 日本語詩 「診断0:1」と朝鮮語詩 「烏瞰図 詩第4號」の解釈を試みたものである。まず, 数字と記号 「・」のところに焦点を当て, そこで連想された日本語の <ずれ>という言葉に注目した。 それで, 「責任医者 李箱」の診断は日本語で考えると <ずれている>であり, 朝鮮語で考えると <세상은 어긋나 있다(世はずれている)>, <뭔가 잘못되어 있다(何か間違っている)>, <이치에 맞지 않다(理屈に合わない)>という解釈に至った。 数字と記号のところは当時のカリグラム, タイポグラフィの形式を借りて <地震の断層図>を描いていたと考えられた。それは, 帝国の言語である日本語でも植民地の言語である朝鮮語でも表現できない, 表現してはいけない <ずれ>という認識を視覚化したものである。その点で, 数字と記号のところを <絵の言語>であり <暗号言語>であると考え, <暗号化>の可能性を提示した。 それによって, 日本語と朝鮮語で書かれた非常に類似な2編の詩の解釈にもう一歩進められたと考える。
1. 들어가는 말
2. 일본어와 조선어의 경계선, <그림 언어>
3. 일본어시「진단 0:1」과 조선어시 「오감도 시제4호」의 비교대조
4. 일본어 <즈레(ずれ)>와 조선어 「절늠바리」의 인식
5. 나가는 말